この記事では、自民党新総裁に就任した高市早苗氏が、公の場で語った「働いて、働いて、働き抜く」という決意の裏にある、知られざる私生活での壮絶な現実に迫ります。
実は高市氏は現在、夫で元衆議院議員の山本拓氏を一人で介護しています。
2025年に入り脳梗塞で倒れ、右半身に麻痺が残る後遺症を負った夫の介護を、総裁としての激務の傍ら、日々続けているのです。
「夫の世話が一番こたえる」と語る高市氏。なぜ彼女は公的支援も受けずに一人で介護を続けるのか。その背景にある夫婦の絆と、日本のトップリーダーとしての「覚悟」の源泉を深く掘り下げていきます。
新総裁・高市早苗の「働いて働いて」発言に秘められたもう一つの意味
高市早苗氏の「働いて働いて~」の発言
2025年秋、自民党新総裁に就任した高市早苗氏。
所信表明で力強く語った「働いて 働いて 働いて 働いて まいります」という言葉は、多くの国民の記憶に新しいでしょう。
この決意表明は、もちろん日本のかじ取り役としての意気込みです。 しかし、この言葉には、単なる政治家としての熱意だけでは語り尽くせない、彼女の私生活における壮絶な現実が深く関係しているのかもしれません。
一国のリーダーとして激務に身を投じる彼女が、家庭で何を背負い、何と向き合っているのか。 その知られざる日常にこそ、彼女の「覚悟」の原点がありました。
明かされた衝撃の事実:夫・山本拓氏を襲った脳梗塞と後遺症
高市氏の夫であり、同じく元衆議院議員の山本拓氏が脳梗塞で倒れたのは、2025年に入ってからのことでした。
発見と治療が少し遅れた影響で、残念ながら右半身に麻痺が残るという重い後遺症を負うことになったのです。
さらに、一部では右半身の麻痺に加えて、食べ物をうまく飲み込めなくなる嚥下障害もあると報じられています。
高市氏自身が講演で「帰宅したら食べこぼしがいっぱいある」と語っているのは、こうした症状が影響している可能性があります。
かつての二人は、調理師免許を持つ山本氏がキッチンに立ち、多忙な高市氏のために食事を作ることもある「おしどり夫婦」として知られていました。
政治という厳しい世界で共に戦うパートナーであり、温かい家庭を築く夫婦でもあったのです。
その穏やかだった日常は、病によって一変しました。 今まで当たり前だったことが当たり前でなくなり、夫婦は新たな、そして過酷な現実に直面することになります。
「私が一人で介護」高市氏が語った壮絶な日常
「今、家族介護をひとりでやっています」
総裁就任前の講演会で、高市氏は自らの口で介護の現実を告白しました。
その言葉の通り、彼女は総裁としての激務を終えて帰宅した後、妻として夫の介護に真正面から向き合っています。
その内容は、私たちの想像を超えるものです。
食事の準備と介助、そして後片付け
麻痺の影響でうまく食事ができない夫のために、食べやすいように工夫を凝らし、介助する。そして、どうしても出てしまう食べこぼしの掃除も、彼女が担っています。
「一番身体にこたえる」と語る入浴介助
大人の身体を支えながらの入浴介助は、心身ともに大きな負担がかかります。高市氏自身も、この入浴介助が肉体的に最も厳しいと語っています。
分刻みのスケジュールで国政の重要判断を下す人物が、家に帰れば一人、終わりが見えない日々の介護を続けている。
この事実は、彼女の精神力と体力がいかに強靭であるかを物語っています。
なぜ公的支援を受けないのか?「介護保険を使わない」夫のこだわりという壁
ここで多くの方が疑問に思うかもしれません。
「なぜ、公的な介護サービスを利用しないのか?」と。
日本には、40歳以上の国民が保険料を納めることで、介護が必要になった際に1割〜3割の自己負担でサービスを受けられる「介護保険制度」があります。
山本氏の状況であれば、訪問介護やデイサービスなど、様々な支援を受けられるはずです。
しかし、そこには一つの大きな壁がありました。
夫である山本氏本人が、「絶対に介護保険は使わない」という強いこだわりを持っているというのです。
理由は定かではありませんが、元政治家としての矜持か、あるいは妻以外の手を借りることへの抵抗感があるのかもしれません。
いずれにせよ、この夫の意思により、高市氏は公的なサポートを頼ることができず、すべての負担を一人で抱え込まざるを得ない状況に置かれています。
これは、日本の多くの在宅介護が直面する「見えない負担」を象徴しています。
制度はあっても、本人の意思や家族間の複雑な事情で利用できず、誰か一人が孤立奮闘してしまうケースは少なくないのです。
参考リンク:介護保険制度の概要(厚生労働省)日本の介護を支える基本的な制度について知ることができます。
壮絶な覚悟の源泉:離婚、再婚を乗り越えた夫婦の絆
なぜ、高市氏はこれほどまでの苦境に耐えられるのでしょうか?
その答えは、二人が歩んできた波乱万丈の道のりにあるのかもしれません。
高市氏と山本氏は、2017年に一度離婚しています。
しかし、高市氏が初めて自民党総裁選に出馬した2021年、「もう一度、彼女を支えたい」と山本氏が願い出て、再婚を果たしました。
一度は離れた二人が、政治という大きな目標に向かって再び手を取り合った。 この困難を乗り越えた経験が、今の二人を繋ぐ強固な絆となっていることは想像に難くありません。
事実、山本氏は今回の総裁就任について、メディアの取材に対し「火中の栗を拾う状況だが、本人も覚悟の上だろう」と語っています。
病と闘う中でも、妻の覚悟を誰よりも理解し、その背中を押しているのです。
「国」という大きな舞台で戦う妻と、病という「個」の戦いに挑む夫。
互いの状況は違えど、その根底には深い信頼と、共に戦うという共通の覚悟があるのです。
まとめ:公私の「覚悟」を背負い、日本の未来へ
高市早苗氏の「働いて 働いて 働いて 働いて まいります」という言葉。
それは、日本の未来を切り拓くという総裁としての「公」の覚悟であると同時に、愛する夫の人生を最後まで支え抜くという妻としての「私」の覚悟でもあることでしょう。
この二つの重責を一身に背負い、彼女は日々を戦っています。
奇しくも、高市氏は総裁として、日本の大きな課題である「介護問題」や「社会保障」に真正面から取り組む立場となりました。
制度の理想論だけではない、介護現場の厳しさ、綺麗事では済まされない家族の現実を、彼女は誰よりも深く、自らの痛みとして知っています。
この壮絶な個人的経験を持つリーダーが、これから日本の介護の未来をどう描いていくのか。
彼女の戦いは、今や日本中の介護に携わる人々、そして将来に不安を抱く多くの国民の共感を呼び、今後の政策への大きな期待へと繋がっています。
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