「高市総理の初外交、実際のところどうだったの？」
「ニュースだけでは分からない、具体的な成果や海外からの本音の評価が知りたい」
そんな疑問をお持ちではないでしょうか。
就任後わずか5日という異例のスピードで臨んだASEAN関連首脳会議。メディアでは「上々の滑り出し」と報じられていますが、その短い滞在期間で一体どのような成果があり、どんな手腕が発揮されたのでしょうか。
また、トランプ大統領やASEANの首脳たちは、日本の新しいリーダーをどう評価したのでしょう。
- この記事では、高市総理の外交デビューについて
- 高市首相の外遊での具体的な成果は何だったか？
- ASEAN首脳との会議で示した政策の要点は？
- トランプ大統領との電話会談の主な内容は？
- 外交デビューに対する国内の世論や反応
- 今後の外遊日程と重要会談の予定
などについて、分かりやすく徹底解説します。
ニュースの表面的な情報だけでは見えてこない、高市外交のリアルな実力と現在地に迫ります。
高市総理の初外交デビュー
高市総理の初外交デビューはどうだったのか？
YouTube動画タイトル:【首相となってわずか4日】高市新首相 笑顔で外交デビュー トランプ氏来日へ準備着々…試される“アドリブ力”『バンキシャ！』▼
高市早苗総理は2025年10月26日、マレーシアで開催されたASEAN（東南アジア諸国連合）関連首脳会議に出席し、総理大臣として初の外交デビューを果たしました。
就任からわずか5日目という慌ただしい日程でのスタートとなりましたが、総じて良好な滑り出しと評価されています。
安倍外交の継承と「高市カラー」
高市総理は、安倍元総理が提唱した「自由で開かれたインド太平洋（FOIP）」構想を外交の柱として継承・推進する姿勢を鮮明に打ち出しました。
高市総理はこれを「安倍外交を進化させていく第一歩」と位置づけており、総理周辺は「安倍外交を継承、復活させ、高市外交として打ち出す狙い」があると解説しています。
具体的には、日ASEAN首脳会議で以下のような活動を行いました。
- 冒頭で約3分間の英語でのスピーチを行い、ASEAN各国との連携強化を呼びかけました。
- 「自由で開かれたインド太平洋」の推進に向け、日本とASEANの共同声明を採択しました。
各国首脳との交流と反応
高市総理は各国の首脳と積極的に交流し、良好な関係を築きました。
- 各国首脳との会談: フィリピン、マレーシア、オーストラリアの首脳と個別の会談を行い、経済や安全保障分野での協力を確認しました。
- 好意的な反応: 東ティモールのシャナナ・グスマン首相は「高市総理は情勢に精通している」と評価しました。また、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相からは「私の妻と娘は、全面的にあなたを応援しています」といった言葉もかけられました。
- トランプ大統領との電話会談: 来日を控えたアメリカのトランプ大統領とも電話で会談しました。
こうした成果から、総理周辺からは「スーパーロケットスタートだ」「良いスタートを切れている」と自信を示す声が上がっています。
今後の展望
今回のASEAN関連首脳会議は、高市外交の本格始動と位置づけられています。帰国後にはアメリカのトランプ大統領との日米首脳会談が控えており、これが外交手腕を試される大きな山場になると見られています。
高市首相の外遊での具体的な成果は何だったか？
【速報】高市首相が記者団にコメント 日ASEAN首脳会議など終え
高市早苗総理のマレーシア訪問は、初の外遊として具体的な成果を上げています。
自身も「各国の首脳との間で信頼関係を構築できた」と成果を強調しており、主に以下の3つの点で具体的な進展がありました。
1. 「自由で開かれたインド太平洋（FOIP）」の継承と進化
高市総理は、安倍元総理が提唱した「自由で開かれたインド太平洋（FOIP）」構想を日本外交の柱として継承し、さらに進化させていく方針を明確に打ち出しました。
- 日・ASEAN共同声明の採択: FOIPのさらなる推進に向けて、日本とASEANで共同声明を採択しました。これは、地域の平和と安定、繁栄を共に守り抜く意志の表れです。
- 協力分野の具体化: FOIPの枠組みのもと、特に海洋安全保障、AI（人工知能）、サイバーセキュリティの分野でASEANとの連携を強化することを約束しました。
2. 新たな協力イニシアチブの立ち上げ
経済・技術分野での新たな協力の枠組みを打ち出しました。
- 「AI共創イニシアチブ」の発足: 日本とASEANがAIの研究開発や人材育成で協力していくための「AI共創イニシアチブ」を立ち上げました。高市総理は、世界の成長センターである東南アジア諸国との連携強化が確認でき、非常に有意義だったと述べています。
3. 各国首脳との信頼関係構築
限られた時間の中で、各国首脳と積極的に交流し、個人的な信頼関係の構築に努めました。
- 英語でのスピーチ: 日・ASEAN首脳会議の冒頭では、当初日本語で用意されていたスピーチを自ら英語で披露し、リーダーシップと「高市カラー」を印象付けました。
- 個別会談: 議長国マレーシアのほか、フィリピンやオーストラリアの首脳とも個別に会談し、二国間の連携を確認しました。
- 良好な雰囲気: 会議の場では各国の首脳一人ひとりと笑顔で握手を交わし、マレーシアのアンワル首相からは「私の妻と娘は、あなたを全面的に応援しています」といった好意的な言葉もかけられました。東ティモールのグスマン首相も「高市総理は情勢に精通している」と評価しています。
今回の外遊は、就任後わずか5日目という慌ただしい日程でしたが、安倍外交の継承を明確に示しつつ、AIなど新たな分野で「高市カラー」を打ち出すことに成功しました。
帰国後に控えるトランプ米大統領との首脳会談に向けて、外交手腕をアピールする良い滑り出しとなりました。
ASEAN首脳との会議で示した政策の要点は
海外の報道
高市早苗総理は、マレーシアで開催されたASEAN（東南アジア諸国連合）関連首脳会議において、日本外交の新たな方針と具体的な協力策を提示しました。
その政策の要点は、安倍元総理の外交路線を継承しつつ、時代の変化に合わせた「高市カラー」を打ち出す点にあります。
具体的には、以下の4つの柱が示されました。
1. 「自由で開かれたインド太平洋（FOIP）」の継承と進化
高市総理は、外交の基本方針として、故・安倍晋三元総理が提唱した「自由で開かれたインド太平洋（FOIP）」構想を日本外交の柱として改めて位置づけることを強調しました。
- 基本方針の再確認: 中国の覇権主義的な動きを念頭に、「法の支配に基づく国際秩序」をASEANと共に守り抜く意志を示し、そのための指針としてFOIPを推進することで各国と一致しました。
- 時代の変化への対応: 来年（2026年）がFOIP提唱10周年にあたることに触れ、これを機に「時代の変化に合わせて進化させる」と表明しました。
2. 安全保障協力の強化
地域の平和と安定のため、具体的な安全保障協力の枠組みを進める方針を示しました。
- 政府安全保障能力強化支援（OSA）: 同志国の軍を支援する新たな枠組みである「政府安全保障能力強化支援（OSA）」の活用について、ASEAN各国と協議しました。
- 二国間での連携: フィリピンのマルコス大統領との会談では、経済協力だけでなく、安全保障面での協力を確認し合いました。
3. 新たな協力分野の提示
FOIPを進化させる具体策として、新たな分野での協力イニシアチブを打ち出しました。
- 重点分野: FOIPの要となるASEANとの連携を、特に海洋安全保障、AI（人工知能）、サイバーセキュリティの各分野で強化することを約束しました。高市総理はこれらの新たなイニシアチブについて各国首脳に丁寧に説明し、今後の協力の基礎となる信頼関係を構築できたと述べています。
4. 経済・エネルギー分野での連携（AZEC首脳会議）
「アジア・ゼロエミッション共同体（AZEC）」首脳会議にも出席し、経済成長と脱炭素の両立を目指す方針を示しました。
- 両立の追求: 脱炭素、経済成長、エネルギー安全保障を同時に実現するため、多様な道筋でネットゼロを目指す協力の重要性を確認しました。
- 経済成長への寄与: 世界の成長センターであるASEAN諸国との連携強化は、日本の経済成長にとっても非常に大きな意義があると強調しました。
トランプ大統領との電話会談の主な内容は
Youtube動画タイトル：【アメリカ】トランプ大統領 高市首相について「素晴らしい関係を築けるだろう」── ニュースライブ（日テレNEWS LIVE）▼
高市早苗総理と米国のドナルド・トランプ大統領は、2025年10月25日に初の電話会談を行いました。高市総理がASEAN関連首脳会議のためマレーシアに到着したタイミングで、同国へ向かう大統領専用機内のトランプ大統領と会談したものです。会談の主な内容は以下の通りです。
日米同盟の強化で一致
電話会談の中心的な議題は、日米同盟の重要性の再確認とその強化でした。
- 最重要事項としての位置づけ: 高市総理は、「日米同盟の強化が私の政権における外交・安全保障の最重要事項である」と伝えました。
- 「さらなる高みへ」: 両首脳は、日米同盟を「さらなる高みに引き上げていく」ことで意見が一致しました。
- 自由で開かれたインド太平洋（FOIP）の推進: 高市総理は、日本が米国の対中戦略やインド太平洋戦略にとって重要であると述べ、「自由で開かれたインド太平洋」を共に進めていくことを提案し、一致を見ました。
- 中東情勢におけるリーダーシップへの称賛: 高市総理は、先般の中東情勢におけるトランプ大統領の指導力を称えました。
安倍元総理との繋がり
会談では、故・安倍晋三元総理が両者の関係を繋ぐ重要なテーマとなりました。
- トランプ大統領からの言及: トランプ大統領は、高市総理について「私のこともよく認識していただいていた」と高市総理が述べているように、事前によく知っていました。大統領は安倍元総理の思い出話に触れ、「安倍総理がとても気にかけていた政治家であることも知っている」と語りました。
- 高市総理からの感謝: 高市総理は、トランプ大統領が安倍昭恵夫人に対して示してきた友情と心遣いに感謝の意を伝えました。
互いの印象
両首脳は会談後、互いに好意的な印象を語っています。
- 高市総理から見たトランプ大統領: 「とても快活で楽しい方だと思った」と述べています。
- トランプ大統領から見た高市総理: 「とても良かった。彼女は偉大で美しい」と記者団に語りました。また、会談前から「安倍氏は良き友だった。彼は高市氏が好きで、彼女も彼が好きだった。これはいい兆しだ」と述べ、会談を楽しみにしていました。
この電話会談は、2025年10月28日に予定されている日米首脳会談に向け、良好な雰囲気と信頼関係を築く上で重要な一歩となりました。
外交デビューに対する国内の世論や反応
高市早苗総理の外交デビューに対する国内の世論や反応は、期待と懸念が入り混じったものとなっています。各種世論調査では高い内閣支持率が示される一方で、その保守的な政治姿勢や経済政策、少数与党という政権基盤の不安定さから、野党や経済界からは慎重な見方も出ています。
世論の高い期待（高い内閣支持率）
高市内閣は発足直後から高い支持率を記録しており、国民の期待の高さがうかがえます。
- ANNの世論調査: 2025年10月25日に公表されたANNの世論調査では、高市内閣の支持率は58.7%に達しました。不支持の18.1%を大きく上回っています。
- 政策への期待: 支持する理由として最も多かったのは「政策に期待が持てるから」で44%を占めました。これは、高市総理が掲げる経済政策「サナエノミクス」や、安全保障政策への関心の表れとみられます。
- 初の女性総理への期待: 憲政史上初の女性総理の誕生は、働く女性にとって大きな励みになるとの期待感があります。
政界・経済界の反応
与党からは評価の声が上がる一方、野党や経済界からは批判や懸念が示されています。
- 与党: 高市総理が所信表明演説で物価高対策など経済を重視する姿勢を示したことに対し、与党内からは評価する声が上がりました。
- 野党: 野党は所信表明演説について「具体性を欠く」と批判しました。特に、連立を解消した公明党からは、国会運営を巡り「独裁ではないか」といった厳しい意見も出ています。また、政治とカネの問題に関する言及がなかったことも批判の対象となっています。
- 経済界・財務省: 経済界の一部や財務省幹部からは、高市総理の積極財政路線に対してアレルギー反応も報じられています。衆参両院で与党が少数という「ねじれ国会」の中での政権運営の不安定さを懸念し、「もし『高市革命』が短命に終われば、女性リーダーへの期待がしぼみかねない」との声もあります。
メディアや言論界の見方
メディアや専門家は、高市総理のタカ派としての側面に注目し、その外交手腕に期待と警戒の両方の視線を向けています。
- 「日本版鉄の女」: 海外メディアは高市総理を「日本版鉄の女」と評し、初の女性首相誕生を「ガラスの天井を破った」と報じる一方で、その保守的な政治姿勢が日本の右傾化を進める可能性を指摘しています。
- タカ派としての言動への懸念: 高市総理は党内有数のタカ派として知られ、総裁選中には外国人に関する発言で物議を醸したこともあります。靖国神社参拝を続けてきた経緯もあり、政治アナリストからは「排外主義的な姿勢は外交関係に悪影響を及ぼしかねない」と、今後の言動に慎重さを求める声も上がっています。
- 外交手腕への期待: 一方で、情報セキュリティ企業の経営者からは、サイバー攻撃の脅威が増す中で「（経済安保相としての実績から）彼女は非常に詳しく、理解のある政治家。防衛を強化してくれるだろう」と期待する声もあります。
このように、高市総理の外交デビューは、国民の高い期待を背負ってスタートした一方で、その政策の具体性や政権運営の安定性、さらには近隣諸国との関係構築において、その手腕が厳しく問われることになりそうです。
今後の外遊日程と重要会談の予定
高市早苗総理は、初の外遊となったASEAN関連首脳会議を終え、息つく間もなく重要な外交日程に臨みます。当面の最大の焦点は、来日するアメリカのトランプ大統領との初の対面による首脳会談です。
日米首脳会談（vs トランプ大統領）
高市総理の外交手腕が本格的に試される最大の山場と位置づけられています。
重要性:
- 初の対面会談: 電話会談では良好な雰囲気で信頼関係の構築に向けた一歩を踏み出しましたが、対面でどこまで具体的な議論を進められるかが注目されます。
- 「最大のヤマ場」: ASEAN訪問を終えた高市総理にとって、帰国直後に迎えるこの会談は「外交ウィーク最大のヤマ場」と見なされています。
- 同盟深化の機会: 高市総理自身も、この会談を「日米同盟をさらに高める機会としたい」と意気込みを語っており、安全保障や経済など多岐にわたる分野での連携強化が議題となる見通しです。
APEC（アジア太平洋経済協力）首脳会議
日米首脳会談の後にも、重要な国際会議が控えています。
今後の予定: 年末にかけて、アジア太平洋経済協力（APEC）首脳会議への出席が予定されています。
高市総理は就任早々から、ASEAN、日米首脳会談、APECと続く一連の外交日程に臨むことになります。
総理自身もこれらの会議を「日本にとって非常に重要なもの」と位置づけ、「世界の真ん中で咲き誇る日本外交」を取り戻すため、各国首脳との信頼関係構築に意欲を示しています。就任直後から続く過密な外交スケジュールの中で、いかに「高市カラー」を打ち出し、具体的な成果に繋げていけるかが問われます。
まとめ：高市総理の初外交デビューはどうだったのか？
この記事では、高市総理の初外交デビューの実態と、注目された英語力について詳しく解説してきました。
就任後わずか5日という「弾丸外交」でしたが、自ら英語でスピーチを行ってリーダーシップを発揮し、安倍元総理の外交路線を継承・進化させる姿勢を明確に打ち出しました。
ASEANとの共同声明採択や、トランプ大統領との良好な電話会談など、具体的な成果を着実に積み上げたと言えます。
各国首脳からも好意的な反応が多く、まずは「スーパーロケットスタート」と評価できるでしょう。しかし、外交の真価が問われるのはこれからです。
今回の成功を土台に、最大の山場とされる日米首脳会談でどのような手腕を見せるのか、引き続きその動向から目が離せません。
