「いつも使っているAnkerの製品、もしかして発火するかも?」
そんな不安を抱えて、この記事にたどり着いたかもしれません。
ガジェット好きなら一つは持っていると言っても過言ではない、大人気のAnker(アンカー)製品。
そのAnkerが、一部のBluetoothスピーカーやモバイルバッテリーなど合計4製品について、発火の可能性があるとして自主回収(リコール)を発表しました。
この記事では、
- 自主回収の対象となっている4つの製品モデル
- 自分の製品が対象か一瞬でわかる確認方法
- もし対象だった場合の、具体的な交換手続きの手順
を、プロのWeb編集者として、誰よりも分かりやすく、ステップ・バイ・ステップで解説します。
「自分の製品は大丈夫かな?」と不安な方、面倒くさそうと思っている方こそ、ぜひ本記事を最後まで読んで、今すぐご自身の製品をご確認ください。
Ankerが発火で自主回収!対象4製品と確認方法・交換手順
【概要】Ankerが製品を自主回収!原因は発火の可能性
まず、「なぜ回収になったのか?」という疑問からお答えします。
今回の自主回収の直接的な原因は、日本国内で「Anker PowerCore 10000 (A1263)」が発火する事象が1件発生したためです。
幸いにも人的被害は報告されていませんが、製品が発火するというのは非常に重大な問題です。
Ankerが調査した結果、対象製品に使われている特定の電池セル(バッテリー)の製造過程で異物が混入し、それによりショート(短絡)が起きて、最悪の場合、発火に至る可能性があることが判明しました。
たった1件の発火で対象4製品を回収するのはなぜ?
Ankerは、ユーザーの安全を最優先し、たとえ可能性は低くてもリスクがある以上、対象製品をすべて回収・交換するという判断を下しました。
発火事象は「Anker PowerCore 10000 (A1263)」で1件発生しましたが、その原因を調査したところ、問題は製品単体のものではなく、内蔵されている電池セル(バッテリー)の製造過程にあることが明らかになりました。
自主回収の直接的な原因
アンカー・ジャパンが発表した内容は以下の通りです。
- 製造工程での不備: 電池セルの製造を委託しているサプライヤーの工場で、特定の時期に製造された電池セルに問題があることが判明しました。具体的には、電極を切断する際に発生する微細な異物の処理が適切に行われず、電池セル内に異物が混入した可能性があるとのことです。
- 内部短絡(ショート)のリスク: この異物が原因で、製品の使用に伴い電池セルの内部でショートが発生し、最悪の場合、発熱や発火に至る可能性があることが判明しました。
- 共通部品の使用: この問題のある電池セルが、発火が報告された「Anker PowerCore 10000」だけでなく、Bluetoothスピーカー「Soundcore 3」「Soundcore Motion X600」、会議用スピーカー「Anker PowerConf S500」の合計4製品にも搭載されていることが確認されました。
したがって、たとえ発火事例が1件であっても、同じ危険性を抱えた製品が他にも多数存在することが判明したため、事故の発生を未然に防ぐことを最優先に考え、対象となる4製品すべての自主回収を決定した、というのが経緯です。
今回のリコール対象は、2022年12月から2025年10月にかけて販売された52万台以上の製品にのぼります。
【重要】対象かも?と思ったら、まず何をすべき?
「自分の持っているスピーカー、対象のモデル名と似ているかも…」
もし、ご自身の製品が対象の可能性がある場合、シリアルナンバーの確認が完了するまで、
直ちに使用を中止してください。
また、製品の充電も絶対に行わないでください。
安全が確認できるまで、万が一の事態を避けることが最も重要です。
【一覧】自主回収の対象製品(4モデル)と販売期間
ご自身の製品が対象かどうか、まずモデル名(品番)をご確認ください。
対象は以下の4つの製品です。
モバイルバッテリー

- 製品名: Anker PowerCore 10000
- 品番: A1263
- 販売期間: 2023年4月~2024年4月
スピーカー

- 製品名: Soundcore 3
- 品番: A3117
- 販売期間: 2023年4月~2024年4月

- 製品名: Soundcore Motion X600
- 品番: A3130
- 販売期間: 2023年4月~2024年5月
- 注意点: ホワイト(白色)のモデルは対象外です。ブラック、ブルー、グリーン、グレーが対象の可能性があります。

- 製品名: Anker PowerConf S500
- 品番: A3305
- 販売期間: 2023年6月~2024年4月
(※)品番(Aから始まる番号)は、製品本体の底面や側面、または製品が入っていた外箱に記載されています。
「あ!このモデル持ってる!」と焦った方、落ち着いてください。
上記のモデル名(品番)が一致していても、販売された製品のすべてが回収対象とは限りません。
本当に対象かどうかは、次のステップで説明する「シリアルナンバー」で判定します。
【3ステップで簡単】シリアルナンバーで対象製品か確認する方法
モデル名(品番)が一致していたら、次は「シリアルナンバー」を使って、あなたの製品が“当たり”か“ハズレ”かを確認します。
手続きは非常に簡単で、3分もかかりません。
ステップ1:シリアルナンバー(製造番号)を見つける
まず、製品本体、または外箱に記載されている「シリアルナンバー」を探してください。
シリアルナンバーは「SN:」の後に続く、16桁の英数字(または数字のみ)の番号です。
<シリアルナンバーの主な記載場所>
- モバイルバッテリー (A1263): 製品側面のラベル
- スピーカー (A3117, A3130): 製品の底面
- スピーカー (A3305): 製品の底面
- 共通: 製品の外箱の側面や底面に貼られたシール
※もし本体の印字が擦れて読みにくい場合は、購入時の外箱を(もし残っていれば)探してみてください。
ステップ2:公式サイトの受付フォームにアクセス
シリアルナンバーが分かったら、Ankerが用意した公式のオンライン受付フォームにアクセスします。
▶ Anker Japan 公式オンライン受付フォーム : https://www.ankerjapan.com/pages/recall-form
ステップ3:シリアルナンバーを入力して確認
アクセスしたページの入力欄に、先ほど見つけた16桁のシリアルナンバーを入力し、「確認する」ボタンを押します。
【判定結果:対象外だった場合】
「ご入力いただいたシリアルナンバーは対象外です」といったメッセージが表示されます。
おめでとうございます!あなたの製品は問題ありません。今後も安心してご使用いただけます。
【判定結果:対象だった場合】
「ご入力いただいたシリアルナンバーは交換対象です」といったメッセージが表示されます。
この場合は、次の章で説明する「交換手続き」に進んでください。
【もし対象だったら?】製品の回収・交換手続きの全手順
シリアルナンバーを入力して「対象です」と表示された場合、Ankerによる製品の回収・交換手続きを行います。
費用などは一切かからず、すべて無料で対応してもらえます。
手続きの流れは非常にシンプルです。
手順1:交換品の送付先を登録する
シリアルナンバー確認画面(ステップ3)で「対象です」と表示されると、そのまま交換品の送付先(あなたの氏名、住所、電話番号、メールアドレス)を入力するフォームに進みます。
画面の指示に従って、必要事項を入力し、送信します。
※SNSなどの体験談を見ると、「フォーム入力は5分もかからず簡単だった」という声がほとんどです。
手順2:「回収キット」が自宅に届くのを待つ
手順1で登録した住所宛に、Ankerから「回収キット」が送られてきます。
(申し込みから数日~1週間程度で届くケースが多いようです)
回収キットには、対象製品を安全に返送するための専用の箱や、着払いの配送伝票など、必要なものがすべて入っています。
手順3:対象製品を梱包して返送する
届いた回収キットの案内に従って、対象製品(発火の可能性がある製品本体)を梱包します。
※重要:このとき、充電ケーブルや説明書、外箱などの付属品は絶対に入れないでください。返送するのは「製品本体のみ」です。
梱包したら、同封されている着払いの伝票を貼り、郵便局やコンビニなどから発送します。
手順4:交換品(新品)が届く!
あなたが返送した製品がAnker側に到着・確認された後、登録した住所宛に「交換品」が発送されます。
これで全ての手続きは完了です。
※交換品の到着時期は、申し込みの混雑状況にもよりますが、申し込みから1週間~2週間程度で届いた、という声が多いようです。
交換品は何になる?上位モデルに交換されるケースも
「交換品って、ちゃんと同じものが届くの?」と気になる方もいるでしょう。
原則として、同一製品・同一カラーの新品と交換されます。
ただし、注目すべき点が一つあります。
対象製品のうち「Anker PowerCore 10000 (A1263)」は、すでに販売が終了している旧モデルです。
そのため、この製品が対象だった場合…
なんと、上位モデルである「Anker Power Bank (10000mAh, 30W)」(A1248など、現行の最新モデル)と交換されます!
旧モデル(最大12W出力)が、最新の30W出力モデル(iPhone 15などを急速充電できる)になって返ってくるため、手続きの手間はありますが、結果的にお得になるケースと言えます。
Ankerの今後の対応と安全性は?
「Ankerって信頼していたのに…」
「今後もAnker製品を安心して使っていいの?」
こうした不安を感じるのは当然のことです。
今回の事態を受け、Anker Japanは再発防止策を発表しています。
原因となったサプライヤーとの契約終了
問題のあった電池セルを製造していたサプライヤー(製造元)との取引は、すでに終了したとのことです。
管理体制の厳格化と検品強化
- 他のサプライヤーに対しても、製造工程の管理体制をこれまで以上に厳格化。
- 受け入れ時の検品(クオリティチェック)もさらに強化するとしています。
迅速な情報公開と全品回収・交換という対応は、企業としての誠実な姿勢と評価できます。
今回の事象を教訓に、さらなる品質管理の向上を期待したいところです。
【参考】モバイルバッテリーやスピーカーを安全に使うために
今回の原因は製造過程の問題でしたが、私たちユーザー側の使い方次第でも、リチウムイオン電池(モバイルバッテリーやワイヤレススピーカーに使われている電池)は発火のリスクを伴います。
この機会に、安全な使い方を再確認しておきましょう。
高温になる場所に放置しない
夏の車内、直射日光が当たる窓辺、暖房器具の近くなどは絶対にNGです。
製品が膨張したら(膨らんできたら)絶対に使わない
「バッテリーが膨らむ」のは、内部で異常(ガス発生など)が起きているサインです。発火寸前の非常に危険な状態ですので、直ちに使用を中止してください。
充電しながら(給電しながら)長時間使い続けない
特にスピーカーなどで、常に充電ケーブルを挿しっぱなしで使うと、バッテリーに負荷がかかり寿命を縮め、異常発熱の原因にもなります。
処分する時は自治体のルールに従う
モバイルバッテリーは「燃えないゴミ」ではありません。家電量販店のリサイクルボックスに入れるか、自治体の指定する危険ゴミの収集方法に従ってください。
まとめ:Ankerが発火で自主回収!対象4製品と確認方法・交換手順
Ankerが発火で自主回収!対象4製品と確認方法・交換手順
今回は、Ankerが発表した4製品の自主回収(リコール)について、対象製品や確認・交換手順を解説しました。
最後に、本記事の要点をまとめます。
- 対象は「A1263」「A3117」「A3130」「A3305」の4つの品番。
- 対象の可能性がある場合、確認が終わるまで直ちに使用を中止する。
- Anker公式サイトの特設フォームで「シリアルナンバー」を入力すれば、対象かどうかが即時判定できる。
- もし対象でも、フォーム入力だけで無料・簡単に交換手続きが可能。
- 「A1263」は、最新の上位モデルと交換してもらえる。
「自分のは大丈夫だろう」と思わずに、ぜひこの記事を参考にして、今すぐシリアルナンバーの確認をお願いします。
安全に、快適なデジタルライフを送りましょう!


