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【ガソリン税】トリガー条項とは?わかりやすく解説

【ガソリン税】トリガー条項とは?わかりやすく解説 くらし

「またガソリン価格が上がってる…」「給油のたびに、ため息が出ちゃう」。

最近、車のガソリンを満タンにするたびに、お財布への負担を実感している方は多いのではないでしょうか。通勤や買い物、子どもの送迎など、生活に車が欠かせない方にとっては、死活問題とも言えます。

そんな中、ニュースや新聞で「トリガー条項」という言葉を耳にする機会が増えてきました。このトリガー条項が発動されれば、ガソリン価格が安くなるかもしれない、と期待されています。

この記事では、今さら聞けない「トリガー条項」の基本的な仕組みから、なぜ発動されないのかという理由、そして今後の見通しまで、どこよりも分かりやすく徹底的に解説します。

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ガソリン税のトリガー条項とは?仕組み・凍結理由・今後の見通しをわかりやすく解説

【結論】トリガー条項とは?3つのポイントでわかる基本の仕組み

まず結論からお伝えします。トリガー条項とは、一言でいえば「ガソリン価格が高騰しすぎた時に、自動的にガソリン税を安くする仕組み」のことです。

この仕組みの核心は、以下の3つのポイントで理解できます。

目的:国民生活を守るための減税措置ガソリン価格の急激な値上がりは、家計だけでなく、物流コストの上昇などを通じて、あらゆる物価に影響を与えます。こうした事態から国民の生活や経済活動を守るために、自動的に税金を引き下げるのがトリガー条項の目的です。

発動条件:3ヶ月連続で「160円/L」超えトリガー条項が発動するには、レギュラーガソリンの全国平均小売価格が、3ヶ月連続で1リットルあたり160円を超えた場合という明確なルールが定められています。

効果:ガソリンは25.1円、軽油は17.1円の減税発動されると、ガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)のうち、1リットルあたり25.1円が引き下げられます。また、ディーゼル車に使われる軽油にかかる軽油引取税も、1リットルあたり17.1円が引き下げられます。

つまり、もし発動されれば、私たちの給油価格が直接的に大きく下がる、非常にパワフルな仕組みなのです。

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なぜ発動されない?トリガー条項が「凍結」されている理由

「3ヶ月連続で160円超えなんて、とっくに超えているのに、なぜ発動されないの?」

多くの方が、そう疑問に思うでしょう。

実は、このトリガー条項は2010年に導入されたものの、その翌年の2011年に発生した東日本大震災の復興財源を確保するため、「租税特別措置法」という法律によって、その機能が凍結(停止)されてしまいました。

震災からの復興には、莫大な費用がかかります。その財源を安定的に確保するために、ガソリン税の減税措置であるトリガー条項は、一時的に停止されることになったのです。

そして、その「凍結」状態が現在まで続いており、一度も発動されたことがありません。

この凍結を解除するためには、法律を改正する必要があります。だからこそ、国会での議論が必要となり、政治的なテーマとして注目されているのです。

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もし発動されたら?トリガー条項のメリットとデメリット

では、もし法律が改正され、トリガー条項が発動されたら、私たちの生活や社会全体にどのような影響があるのでしょうか。メリットとデメリットの両面から見ていきましょう。

メリット:家計や企業の負担を直接軽減

最大のメリットは、何と言っても家計の負担が直接的に軽くなることです。

例えば、毎月50リットルのガソリンを給油する家庭の場合、

25.1円/L × 50L = 1,255円

となり、毎月約1,255円、年間で約15,000円もの節約につながります。これは非常に大きいですよね。

また、ガソリンや軽油を大量に消費する運送業界やタクシー業界、農業・漁業など、多くの企業にとってもコスト削減となり、経済全体に良い影響を与える可能性があります。

デメリット:税収減や市場の混乱も

一方で、大きなデメリットも存在します。

税収の大幅な減少

トリガー条項が発動されると、国と地方を合わせて年間で約1.5兆円もの税収が失われると試算されています。この巨大な財源の穴埋めをどうするのか、という問題が生じます。将来的には、別の増税や、道路整備・公共サービスの質の低下といった形で、私たちに跳ね返ってくる可能性が懸念されています。

市場の混乱

発動の直前には「もうすぐ安くなるから」と買い控えが起き、発動後には「安いうちに」と駆け込み需要が殺到し、ガソリンスタンドで品切れや大混乱が発生する恐れがあります。また、減税措置が終了する際にも同様の混乱が予想されます。

対象外の燃料がある冬場の暖房に欠かせない灯油や、工場などで使われる重油は、トリガー条項による減税の対象外です。

そのため、ガソリンを使わない人々や事業者には恩恵がなく、不公平感が生まれるとの指摘もあります。

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政府の補助金政策とトリガー条項、何が違う?

現在、政府はガソリン価格高騰対策として「燃料油価格激変緩和補助金」という制度を実施しています。

これは、石油元売会社(ENEOSや出光興産など)に補助金を支給し、ガソリンの卸売価格を抑えることで、小売価格の上昇を抑制しようとするものです。

では、この補助金とトリガー条項は何が違うのでしょうか。比較してみましょう。

比較項目トリガー条項政府の補助金
仕組み法律に基づく自動的な減税政府の判断による時限的な補助金
対象消費者(小売価格が直接下がる)石油元売会社(卸売価格を抑制)
財源税収の減少(減税)国の予算(税金)
公平性全国一律で公平性が高い効果が小売価格に完全に反映されにくいとの指摘も

トリガー条項が「消費者に直接届く減税」であるのに対し、補助金は「元売会社への支援を通じた間接的な価格抑制策」です。補助金は政府の判断で期間を延長できる柔軟性がありますが、いつ終わるか分からず、その効果が末端のガソリンスタンドの価格にどこまで正確に反映されているか不透明、という側面もあります。

より詳しい情報は、資源エネルギー庁の公式サイトで確認できます。

参考:資源エネルギー庁 燃料油価格激変緩和補助金

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【今後の見通し】トリガー条項をめぐる各党の動き

トリガー条項の凍結解除をめぐっては、各政党のスタンスが分かれています。

国民民主党

最も積極的に凍結解除を主張しています。「国民の生活を守るべき」という立場で、政府・与党との政策協議の重要なテーマとして掲げています。

自民党

凍結解除には慎重な姿勢です。主な理由として、デメリットで挙げた「約1.5兆円の恒久的な財源をどう確保するのか」という問題や、発動・終了時の「市場の混乱」を懸念しています。

その他の野党(立憲民主党、日本維新の会など)多くが凍結解除に前向きな姿勢を示していますが、減収分の財源確保策などについては各党で考え方が異なります。

現状としては、与党と国民民主党などの間で協議は続けられていますが、財源問題という大きな壁があり、議論は平行線をたどっています。

そのため、当面はトリガー条項の凍結解除は行わず、現行の補助金政策を延長しながら状況を見る、という状態が続く可能性が高いとみられています。

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【補足知識】そもそもガソリン税はなぜ高い?「二重課税」問題とは?

最後に、多くの方が抱く根本的な疑問、「そもそも、なぜ日本のガソリンはこんなに税金が高いのか?」について解説します。これには「特例税率」と「二重課税」という2つのキーワードが関係しています。

1. 上乗せされている「特例税率」

現在、ガソリン1リットルあたりには合計53.8円のガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)が課されています。

実はこの税額、本来の税率(本則税率)である28.7円に、道路特定財源の不足を補う目的で導入された「特例税率(旧:暫定税率)」の25.1円が上乗せされた状態なのです。

そして、トリガー条項が発動された場合に停止されるのが、この上乗せ分である25.1円です。

2. 税金に税金がかかる「二重課税」問題

さらに、ガソリン価格の構造には大きな特徴があります。それは、税金に消費税が課せられているという点です。

具体的には、

(ガソリン本体価格 + ガソリン税53.8円)× 消費税10%

という計算式になっています。

ガソリン税という「税金」に対しても消費税がかけられているため、これは「二重課税」ではないか、と長年問題視されています。この「タックス・オン・タックス」と呼ばれる状態が、ガソリン価格をさらに押し上げる一因となっているのです。

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まとめ:【ガソリン税】トリガー条項とは?わかりやすく解説

この記事では、ガソリン税のトリガー条項について詳しく解説しました。最後に、重要なポイントを振り返りましょう。

  • トリガー条項は、ガソリン価格が160円/Lを3ヶ月連続で超えると、ガソリン税を25.1円引き下げる強力な仕組み。
  • しかし、東日本大震災の復興財源確保のため、現在も法律で凍結されている
  • 発動すれば家計の負担は大きく減るが、約1.5兆円の税収減市場の混乱といった大きな課題がある。
  • 各党で意見が割れており、当面は凍結解除ではなく、政府の補助金政策が継続される見通し

トリガー条項の発動は、私たちの生活を楽にしてくれる切り札のように思えますが、その裏には社会全体で負担しなければならない大きな課題が横たわっています。

政治の動向を見守ることも大切ですが、まずは私たち個人でできる対策から始めてみるのも一つの手です。

急発進・急ブレーキを避けるエコドライブを心がけたり、燃費の良い車を選んだり、スマートフォンのアプリで近所の安いガソリンスタンドを探したりと、日々の工夫で少しでも負担を減らしていきたいですね。

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