「日本も核兵器を持つべきだ」2025年12月、日本の国是である「非核三原則」を根底から覆しかねない衝撃的な発言が、政権の中枢である官邸幹部から飛び出しました。
唯一の戦争被爆国として歩んできた日本の歩みを否定するかのような言葉に、驚きと不安、そして「一体誰がそんなことを言ったのか」という強い憤りを感じている方も多いのではないでしょうか。
結論から申し上げれば、この発言の主として極めて有力視されているのは、高市早苗首相の安全保障政策を支えるブレーンであり、首相自身が「飲み友達」と公言する尾上定正(おのうえ・さだまさ)総理補佐官です。
今回の騒動は、単なる一官僚の失言では片付けられません。高市政権が目指す「新しい国防の形」が、ついにタブーとされてきた核武装の領域にまで踏み込もうとしている予兆とも受け取れます。この記事では、渦中の人物の経歴から、発言の舞台裏、そして日本の安全保障政策がどこへ向かおうとしているのかを多角的に分析します。
この記事でわかること
- 核保有発言を行ったとされる官邸幹部・尾上定正氏の経歴と人物像
- オフレコ取材で「核保有」が飛び出した背景とマスコミが実名を伏せる理由
- 岸信介元首相から続く、核保有に関する憲法解釈の変遷と高市政権の狙い
- 国内外の反応と、今後の政権運営や外交・安全保障に与える影響
核保有発言の官邸幹部は誰?物議を醸す「高市首相のブレーン」の正体
2025年12月18日、首相官邸で行われた記者団との非公式なやり取りの中で、ある官邸幹部が「私は(日本が)核を持つべきだと思っている」と明言しました。この発言はすぐさま「官邸筋」の情報として報じられましたが、当初マスコミ各社は実名を伏せていました。
しかし、その属性として語られた「安全保障政策で首相に助言する立場」「高市首相の側近」というキーワードから、一人の人物が浮かび上がりました。それが、同年10月に総理補佐官に就任したばかりの尾上定正氏です。
尾上定正氏のプロフィールと経歴
尾上氏は、航空自衛隊の制服組トップをうかがう位置にいた元将官であり、退官後も防衛政策の第一線で活躍してきた人物です。まずは、その異色の経歴を整理します。
| 項目 | 内容 |
| 氏名 | 尾上 定正(おのうえ さだまさ) |
| 生年月日 | 1959年(昭和34年)生まれ |
| 出身地 | 奈良県 |
| 最終学歴 | 防衛大学校(25期)、ハーバード大学ケネディスクール修士 |
| 主な経歴 | 航空自衛隊入隊、空将、北部航空方面隊司令官、自衛隊補給本部本部長 |
| 退官後の活動 | ハーバード大学客員研究員、防衛大臣政策参与(2023年) |
| 現職(2025年) | 内閣総理大臣補佐官(国家安全保障・核軍縮・不拡散担当) |
尾上氏は高市首相と同じ奈良県出身。首相のコラムによれば、二人は「古くからの飲み友達」であり、高市氏が野党時代や党三役時代から、国防政策について最も信頼を寄せていたアドバイザーの一人です。今回の発言は、単なる個人的な感想を超えた、政権の「本音」を代弁したものと考えざるを得ません。
オフレコ取材で明かされた「本音」の衝撃
2025年12月18日の取材は、いわゆる「オフレコ(記者との信頼関係に基づき、実名を伏せる約束の取材)」でした。そこで尾上氏と目される幹部は、核拡散防止条約(NPT)の制約があるため実現は容易ではないと認めつつも、日本の国防にとって核保有が必要であるという持論を展開したとされています。
高市首相はこれまでにも、非核三原則のうち「持ち込ませず」の部分について、議論の余地があるとのスタンスを示してきました。しかし、政権中枢の補佐官が「保有」にまで踏み込んだのは極めて異例です。
この発言を受けて、自民党内からも反発が相次ぎました。中谷元・前防衛相は12月19日、「公になった以上、首相はしかるべき対応をしなければならない」と厳しく批判。野党も立憲民主党の野田佳彦代表が「即刻罷免すべき」と訴えるなど、政権を揺るがす事態に発展しています。
高市首相と「核武装論」の歴史的背景と系譜
なぜ、このタイミングで官邸から核保有の声が上がったのでしょうか。そこには、高市首相が師と仰いだ安倍晋三元首相、そしてその祖父である岸信介元首相から続く、自民党右派の「宿願」とも言える憲法解釈の歴史があります。
岸信介から安倍晋三へ引き継がれた「核の解釈」
日本の核保有に関する議論の源流は、1957年5月7日の岸信介首相による国会答弁にまで遡ります。岸氏は当時、「自衛権の範囲内であれば、最小限度の核兵器を持つことは憲法違反ではない」という、驚くべき解釈を示しました。
この解釈は長く封印されてきましたが、2002年6月10日、当時官房副長官だった安倍晋三氏が再びこれを取り上げます。安倍氏は「自衛のための必要最小限度を超えない実力であれば、核兵器であっても保有は憲法が禁じるところではない」と述べ、祖父の解釈を現代に蘇らせました。
さらに、2016年3月18日には、安倍政権下の横畠裕介内閣法制局長官が「憲法上、あらゆる核兵器の使用が禁止されているわけではない」と答弁。核の「保有」だけでなく、限定的な「使用」までもが憲法上可能であるという解釈が、政府見解として確定してしまったのです。
高市政権が突き進む「安全保障のタブー」への挑戦
高市首相は、こうした岸・安倍路線の正当な後継者を自認しています。2025年の政権発足後、高市氏は「台湾有事」における自衛隊の役割について踏み込んだ発言を繰り返し、中国との緊張を高めてきました。
今回の幹部発言も、こうした文脈の中に位置づけられます。首相自身の答弁が「アドリブ」で過激化する傾向にある中、側近である尾上氏がさらに一歩踏み込んだ議論を世間に放り投げる。これは、国民や周辺諸国の反応を見るための「観測気球(アドバルーン)」としての役割を持っていた可能性があります。
世論の反応と「非核三原則」の形骸化
マスコミ各社の報道によると、世論の反応は真っ二つに割れています。SNS上では「周辺国の核脅威に対抗するには現実的な議論だ」と支持する声がある一方で、広島・長崎の被爆者団体や平和団体からは「被爆国の魂を売る行為だ」と激しい怒りの声が上がっています。
現在、日本政府の公式見解は依然として「非核三原則の堅持」ですが、高市政権下ではその三原則がなし崩し的に形骸化していくことへの懸念が強まっています。
マスコミが実名を公表しない理由と「報道の自由」のジレンマ
この重大な発言が実名で報じられないことに、多くの国民が違和感を抱いています。なぜ、大手メディアは「官邸筋」「官邸幹部」という匿名報道に終始しているのでしょうか。
「オフレコ」という名の権力との馴れ合い
日本の政治報道において、官邸幹部や事務次官クラスとの取材は、しばしば「オフレコ」で行われます。これは「名前を出さない代わりに、本音や裏情報を話す」という記者と取材対象者の間の密約です。
しかし、今回の「核保有」のように、国是を覆すような重大発言が匿名で行われることには大きな問題があります。発言者は責任を問われず、国民は誰がそのような過激な主張をしているのかを知ることができないからです。
参考情報: 報道機関の倫理については、日本新聞協会の「新聞倫理綱領」などで、権力の監視と事実の公表が基本原則とされています。
情報を独占する特権意識への批判
元記事でも指摘されている通り、マスコミには「取材した情報は自分たちの所有物だ」という特権意識が蔓延している側面は否めません。特に首相官邸という権力の中枢に食い込んでいる記者ほど、その立場を失うことを恐れ、発言者の名前を隠匿する傾向にあります。
しかし、報道の本来の役割は市民に対する情報の公開です。特に今回のケースでは、発言者が「飲み友達」という極めて私的な関係で抜擢された総理補佐官であるという背景がある以上、その癒着構造を暴くことこそが報道の責務ではないでしょうか。
今後の予測:高市政権の行方と安全保障政策の転換点
今回の「核保有発言」は、高市政権にとって大きなターニングポイントとなるでしょう。今後の政局や外交において、どのようなシナリオが考えられるでしょうか。
シナリオ1:尾上補佐官の更迭と幕引き
野党や公明党からの批判が収まらない場合、高市首相は「トカゲの尻尾切り」として尾上氏を更迭し、事態の沈静化を図る可能性があります。しかし、尾上氏は首相の最側近であり、その解任は首相自身の任命責任と、これまでの安全保障政策の正当性を傷つけることになります。
シナリオ2:核議論の「公然化」と加速
逆に、この発言を機に、自民党内で「核共有(ニュークリア・シェアリング)」や核保有の是非に関する議論を堂々と開始する可能性もあります。高市首相は、国民の安全を守るためには「あらゆる選択肢を排除しない」という小泉進次郎防衛相(2025年当時)の答弁を後ろ盾に、タブーなき議論を強行するかもしれません。
外交的孤立のリスク
いずれにせよ、この発言が国際社会に与える影響は甚大です。特に中国や韓国、北朝鮮といった近隣諸国は、日本の軍事大国化への警戒を一段と強めるでしょう。また、唯一の被爆国としての国際的なモラル・リーダーシップも失墜しかねません。
NPT体制を主導する米国としても、日本の核保有は核拡散を助長する恐れがあるため、歓迎されるシナリオではありません。高市政権が「核」というカードをちらつかせることで、同盟国である米国との関係にも亀裂が入る恐れがあります。
まとめ:核保有発言の官邸幹部は誰?日本の未来は?
今回の官邸幹部による「核保有発言」は、単なる失言ではなく、高市政権が内に秘める「戦後体制からの脱却」という野心の現れと言えます。その中心人物が、首相の盟友である尾上定正氏である可能性が高いという事実は、日本の防衛政策が公的な議論を経ないまま、ごく一部の「身内」によって塗り替えられようとしている現状を浮き彫りにしました。
安全保障環境が厳しさを増す中で、核という究極の選択肢をどう考えるべきか。それは一部の政治家や官僚が密室で決めることではなく、主権者である私たち国民が、正しい情報に基づき判断すべき課題です。匿名の影に隠れた発言を許さず、責任ある議論を求める時期に来ているのではないでしょうか。
今回の騒動を整理すると、以下のポイントが重要です。
- 核保有を発言したとされるのは高市首相の側近・尾上定正総理補佐官が有力
- 発言は12月18日のオフレコ取材で「日本も核を持つべき」と明言された
- 高市首相は岸・安倍路線の憲法解釈を引き継ぎ核保有を禁じない立場
- マスコミは取材源秘匿の慣習から実名を伏せているが権力監視の機能不全を指摘する声も
- 党内や野党からは罷免要求が出るなど政権のガバナンスが問われる事態
- 今後の焦点は高市首相が尾上氏を更迭するか、それとも核議論を本格化させるかにある
- 唯一の被爆国として非核三原則を堅持するか否か、日本の針路を左右する重大局面
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