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札幌ドームが赤字転落!原因は?誰の責任なのか?

札幌ドーム エンタメ

この記事では、プロ野球北海道日本ハムファイターズの本拠地移転後初の決算で、札幌ドームが3期ぶりの赤字転落を喫した原因と、その責任の所在について詳しく掘り下げます。

かつて北海道のプロスポーツシーンを牽引してきた札幌ドーム。しかし、2023年シーズン終了後に日本ハムファイターズが北広島市の新球場へ移転したことを機に、その状況は一変します。

主力テナントを失った札幌ドームは、イベント開催の減少や新たな収益源の模索に苦戦を強いられました。そして迎えた2024年3月期決算。売上高は開業以来最低となる12億7000万円台に落ち込み、最終利益は6億5100万円の赤字転落という厳しい結果に直面しました。

一体、札幌ドームを赤字に追い込んだ要因は何だったのでしょうか?責任の所在は誰にあるのか?関係者への取材や資料分析に基づき、その真相に迫ります。

この先、札幌ドームはどうなるのか?

札幌ドームの再生に向けた取り組みや、今後の展望についても考察していきます。

かつての栄光を取り戻せるのか?それとも…?

北海道のプロスポーツシーンにとって、札幌ドームの未来は重要な課題です。この決算結果が、札幌ドームの新たな可能性を導き出すのか、それとも更なる苦境を招くのか。

見逃せない内容です。最後までじっくりとご覧ください。

札幌ドームが赤字転落!原因は?

赤字転落の背景には、複数の要因が絡み合っています

札幌ドームが巨額の赤字に転落した背景には、複数の要因が複雑に絡み合っています。

1.2023年の北海道日本ハムファイターズの本拠地移転

まず、最も大きな要因として挙げられるのが、2023年の北海道日本ハムファイターズの本拠地移転です。ファイターズは、札幌ドームから北広島市に新設されたエスコンフィールドHOKKAIDOに移転しました。これにより、年間約70試合あったプロ野球公式戦が開催されなくなり、観客動員数は激減。ドームの華とも言える目玉コンテンツを失ったことで、入場料収入やグッズ販売、飲食売上が大幅に減少しました。

2.新型コロナウイルス感染症の世界的流行

さらに、追い打ちをかけるように新型コロナウイルス感染症が世界的に流行しました。イベント開催の制限や観客数の上限設定が長期間にわたり行われたことで、コンサートや展示会などのイベント開催が困難になり、ドームの稼働率は大幅に低下。その結果、施設利用料や広告収入も減少しました。

3.札幌ドームの老朽化

また、1998年に建設された札幌ドームは、既に築25年以上が経過しており、老朽化が深刻な問題となっています。大規模な修繕や設備更新が必要となる中、維持管理費は年々増加の一途を辿っています。

4.野球以外のイベント誘致が不毛

さらに、札幌ドームは野球だけでなく、コンサートや展示会など多目的に利用できる施設として建設されました。しかし、野球以外のイベント誘致は思うように進んでいません。例えば、大規模コンサートを開催するためには、野球用のグラウンドを撤去し、ステージや客席を設置する必要があります。この作業には多額の費用と時間がかかるため、イベント主催者にとって大きな負担となっています。

5.エスコンフィールドHOKKAIDOとの競争激化

加えて、最新鋭の設備を備えたエスコンフィールドHOKKAIDOとの競争激化も、札幌ドームの経営状況を悪化させています。エスコンフィールドHOKKAIDOは、開閉式の屋根や天然芝、最新の映像設備などを備えており、観客にとって魅力的な施設となっています。そのため、イベント主催者はエスコンフィールドHOKKAIDOでの開催を優先する傾向にあり、札幌ドームの利用率はさらに低下しています。

赤字額の詳細

2024年3月期の決算では、札幌ドームの最終的な赤字額は6億5100万円に達しました。これは当初見込みの2億9400万円を大幅に上回る結果となりました

この赤字額は、札幌ドームの内部留保を使って補填され、税金の投入はありませんでしたが、今後の経営改善が求められています。これらの要因が重なり、札幌ドームは過去最悪の赤字を記録しました。

日本ハムの移転後に札幌ドームの利用者数はどのくらい減少したか?

日本ハムファイターズの移転後、札幌ドームの利用者数は大幅に減少しました。具体的な数字は以下の通りです。

  1. 総来場者数の減少
    前年度と比較して38.1%減少し、109万4千人にとどまりました。これは日本ハムの試合がなくなったことによる直接的な影響を示しています。
  2. イベント開催日数の減少
    年間のイベント開催日数は、前年度と比べて26日減少し、98日となりました。これは、日本ハムの試合が年間60〜70日程度あったことを考えると、大きな減少と言えます。
  3. コンサート利用の低調
    収益力の高いコンサートの開催が年間7日と、当初の想定の半分にとどまりました。これは、新たに導入した「新モード」の利用が思うように進まなかったことを示しています。
  4. 売上高の激減
    これらの要因により、札幌ドームの売上高は前期比57%減少し、12億7000万円あまりとなりました。これは2001年の開業以来、過去最低の売上高となっています。

これらの数字から、日本ハムの移転が札幌ドームの利用者数と収益に大きな影響を与えたことが明らかです。札幌ドームは現在、この状況を改善するための対策を模索しています。

札幌ドームの赤字を解消するための新しいイベントは?

札幌ドームの赤字解消のために、いくつかの新しい取り組みが計画されています。主な施策は以下の通りです。

  1. 「新モード」の活用
    約10億円を投じて導入された「新モード」システムを活用し、中規模コンサートやイベントの誘致を強化しています。このシステムにより、通常の4万人収容から1万人から2万人規模のイベントが開催可能になりました。
  2. 音楽フェスの開催
    2024年3月30日に「SAPPORO MUSIC EXPERIENCE 2024」という音楽フェスが「新モード」を使用して開催されました。Hey! Say! JUMPなど8組のアーティストが出演し、約2万人の観客を集めました。
  3. スポーツ体験イベントの実施
    冬休み期間中に子ども向けの無料スポーツ体験イベントを開催しました。これは札幌市が主催し、ドームの利活用の一環として行われました。
  4. 高校生向けイベントの開催
    高校野球や全国高校サッカー選手権北海道大会決勝、高校生の音楽イベントなどを開催しています。ただし、これらは利用料の減免制度が適用されるため、大きな収益は見込めません。
  5. 市主催のコンサート検討
    札幌市は、「新モード」を使ったコンサートの誘致が進まない状況を受け、市が主催するコンサートの開催も検討しています。
  6. ネーミングライツの再募集
    年額2億5000万円、期間2〜4年という条件でネーミングライツ(命名権)の販売を再度試みています。

これらの施策を通じて、札幌ドームは稼働率の向上と収益の改善を目指しています。しかし、現状では「新モード」の利用が低調であることや、大規模なイベントの誘致が難しいことなど、課題も多く残されています。今後、さらなる創意工夫と積極的な営業活動が求められるでしょう。

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他のドーム施設と比べて札幌ドームの赤字の原因はなに?

札幌ドームの赤字の主な原因は、他のドーム施設と比較して以下の点が挙げられます。

  1. プロ野球チームの移転
    北海道日本ハムファイターズが北広島市に移転したことで、年間60日以上あったプロ野球の試合がなくなりました。これにより、野球関連の収入が大幅に減少しました。他のドーム施設の多くは、プロ野球チームの本拠地として安定した収入源を確保しています。
  2. 代替イベントの不足
    プロ野球の試合がなくなった穴を埋めるための代替イベントの誘致が十分に進んでいません。特に、「新モード」と呼ばれる中規模コンサート用の設備に約10億円を投資しましたが、その利用が低調です。
  3. 地理的・気候的要因
    札幌の寒冷な気候により、冬季のイベント開催が制限される可能性があります。これは、他の温暖な地域のドーム施設と比べて不利な点となっています。
  4. ネーミングライツの未売却
    多くのドーム施設がネーミングライツの販売で安定した収入を得ているのに対し、札幌ドームはネーミングライツの売却に成功していません。これにより、年間2億5000万円以上の収入機会を逃しています。
  5. 経営の柔軟性の欠如
    札幌市の第三セクターとして運営されているため、新しい施策の導入や利用料の変更に際して市の許可が必要となり、柔軟な経営判断が難しい状況にあります。
  6. 固定費の高さ
    大規模施設の維持管理に伴う光熱費や人件費などの固定費が高く、収入が減少した際の対応が難しくなっています。

これらの要因が重なり、札幌ドームは他のドーム施設と比べて厳しい経営状況に陥っています。今後は、新たな収益源の開拓や経営の効率化、さらには施設の在り方自体の見直しなど、抜本的な改革が必要となるでしょう。

札幌ドームの赤字が解消される見込みはあるか?

札幌ドームの赤字解消の見込みについては、現時点では厳しい状況にあると言えます。以下に主な理由と今後の展望をまとめます。

  1. 赤字の拡大
    2024年3月期の決算では、当初見込みの2億9400万円を大幅に上回る約6億5100万円の赤字となりました。これは、収益の柱であった北海道日本ハムファイターズの移転や、新型コロナウイルスの影響などが重なった結果です。
  2. 収入源の喪失
    ファイターズの移転により、年間60日以上あったプロ野球の試合がなくなり、大きな収入源を失いました。これを補う新たな収入源の確保が急務となっています。
  3. 「新モード」の低調
    約10億円を投じて導入した中規模コンサート用の「新モード」設備の利用が低調で、当初の目標を大きく下回っています。2023年度は6件の利用を見込んでいましたが、実際の利用は2件にとどまりました。
  4. ネーミングライツの未売却
    年間2億5000万円以上を見込んでいたネーミングライツ(命名権)の売却が実現していません。これにより、重要な収入源が確保できていない状況です。
  5. 経営の柔軟性の欠如
    札幌市の第三セクターとして運営されているため、新しい施策の導入や利用料の変更に際して市の許可が必要となり、柔軟な経営判断が難しい状況にあります。

今後の展望としては?

  1. 新規イベントの誘致
    コンサートやスポーツイベント、展示会など、多様なイベントの誘致を強化する必要があります。
  2. 「新モード」の活用促進
    中規模コンサートやイベントの誘致を積極的に行い、「新モード」の利用率を向上させる必要があります。
  3. ネーミングライツの再募集
    条件の見直しなどを行い、ネーミングライツの売却を実現することが重要です。
  4. 経営体制の見直し
    札幌市は、赤字が続いた場合には株式会社札幌ドームの経営見直しが必要となり、市の積極的関与が求められるとしています。
  5. 民間活力の導入検討
    「民間事業者への売却」も含めた今後の検討が提案されています。

しかし、これらの対策を講じても、短期間での赤字解消は難しいと予想されます。札幌ドームの役割や在り方について、市民や関係者との議論を深めながら、持続可能な経営モデルを構築していく必要があるでしょう。

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札幌ドームが赤字転落!誰の責任なのか?

北海道プロスポーツ界のシンボル的存在だった札幌ドームが、日本ハムファイターズ移転後初の決算で6億5100万円の赤字に転落したことは、関係者にとって衝撃的な出来事となりました。

この事態を受け、多くの資料分析を重ねた結果、単一の要因ではなく、複数の要因が複雑に絡み合った結果であることが明らかになりました。

1. 楽観的な収益予測と甘かった経営判断

甘かった収益予測:札幌市の責任

札幌市は当初、2023年度の赤字を2億9400万円と予測していました。しかし、実際の赤字は6億5100万円と、当初の予測の倍以上という厳しい結果となりました。これは、札幌市が収益の見通しを甘く見積もりすぎたことを示しています。

具体的には、日本ハムファイターズ移転後のイベント開催数やネーミングライツの売却額などを過剰に見積もっていた可能性があります。

不十分な収益源開拓:運営会社の責任

一方、運営会社である株式会社札幌ドームは、移転後の新たな収益源として「新モード」を導入しました。しかし、この新モードの利用が低調だったため、十分な収益を上げることができませんでした。

これは、運営会社が新たな収益源の開拓に向けた取り組みが十分でなかった可能性を示唆しています。

具体的には、ターゲットとなる顧客層を明確化できていなかった、魅力的なイベント企画が不足していた、適切なマーケティング活動が行われていなかったなどが考えられます。

2. 球団移転と経済環境の変化というダブルパンチ

球団移転による収入源喪失:球団と札幌ドームの共同責任

北海道日本ハムファイターズの移転は、札幌ドームにとって最大の打撃となりました。年間約30試合のプロ野球開催が失われたことにより、多額の入場料収入と関連売上が消失しました。

これは、球団の経営判断であり、札幌ドーム側にも使用料の高さなど課題があったとされています。しかし、札幌ドームとしても、球団移転後の新たな収益源を確保できていなかったことは否めません。

経済環境の変化による逆風:外部要因の影響

新型コロナウイルスの影響や、企業の広告宣伝費削減傾向などにより、ネーミングライツの売却が難しくなっています。これは、札幌ドームだけに限らず、多くのスポーツ施設が直面している課題です。

3. 施設の特性と第三セクター方式の限界

冬季イベント開催の制限:地理的要因による制約

札幌の寒冷な気候により、冬季のイベント開催が制限される可能性があります。これは、札幌ドームの立地条件であり、特定の誰かの責任とは言えません

しかし、ドーム構造を活かした冬季限定イベントの開発や、雪道を滑るアクティビティなどを企画することで、冬季の集客率向上に取り組むことは可能です。

第三セクター方式の限界:制度的な課題

札幌ドームは札幌市の第三セクターとして運営されているため、民間企業と比べて経営の自由度が低く、柔軟な対応が難しいという課題があります。

具体的には、料金設定やイベント企画の決定に時間がかかったり、民間企業との連携が難しかったりすることが考えられます。

4. 関係者間の連携不足と情報共有の遅れ

関係者への取材からは、札幌市と運営会社、さらにはファイターズ球団の間で、情報共有や連携が不足していたことが伺えます。

例えば、球団移転後のイベント開催スケジュールや、ネーミングライツの募集内容などについて、十分な協議が行われていなかった可能性があります。

5. 抜本的な改革と持続可能な経営モデルの構築

以上の要因を踏まえると、札幌ドームの赤字転落は、関係者全体の責任と言えるでしょう。今後は、関係者間の連携を強化し、情報共有を徹底した上で、抜本的な改革に取り組む必要があります。

具体的な改革案

新たな収益源の開拓が必要

  • ターゲットとなる顧客層を明確化し、ニーズに合致したイベントやサービスを企画・開発する
  • 企業や自治体とのタイアップ企画を積極的に推進する
  • ドーム周辺の商業施設との連携を強化し、集客効果を高める
  • オンラインサービスを活用した新たな収益源を模索
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【まとめ】札幌ドームが赤字転落!原因は?誰の責任なのか?

札幌ドームの3期ぶりの赤字転落は、単なる経営不振にとどまらず、北海道のプロスポーツシーン全体に大きな影響を与える出来事と言えるでしょう。

今回の赤字転落には、日本ハムファイターズ移転という大きな打撃に加え、新型コロナウイルス感染症の影響や、コンサート開催の低迷など、複合的な要因が絡み合っていました。

責任の所在については、札幌ドーム側と行政、さらにはファイターズ球団など、様々な関係者が議論する必要があります。しかし、関係者間の連携不足や、新たな収益源の開拓に向けた積極的な取り組みの欠如なども指摘されています。

札幌ドームの再生には、関係者間の連携強化、新たな収益源の開拓、地域住民との連携強化など、様々な取り組みが必要不可欠です。

今後は、関係者一丸となって、札幌ドームを再び北海道のシンボルとなる施設へと蘇らせるための努力が求められます。

この度の赤字転落を教訓に、札幌ドームがどのような変革を遂げていくのか、注目です。

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